今日は雨。
まさに「冷雨」。
一雨ごとに寒さが増し、冬へと移り変わって行くのですね。
晩秋の雨のことを「木の実時雨」とも呼ぶそうです。
木の実が音を立ててパラパラと落ちる様子を雨に例えたとのこと。
趣きがありますよね。
今年の琵琶の演奏会、お陰様で無事に終えることが出来ました。
昨年よりも数多くのご依頼を頂戴し、
多くの皆さまに琵琶の音色と語りをお届け出来ましたこと、
心から感謝申し上げます。
11月はまさに芸術の秋。
琵琶もあちこちで演奏させていただきました。
まずは10日(日)。
桑名市の「陽だまりの丘複合施設ぽかぽか」さまにて。
この日は、各講座の発表会の日。
琵琶の演奏時間が、大人と子供のジャズダンスの発表会の合間のと言うことでして、
多くの方に琵琶をお聞き頂きました。
最前列には、ダンスの衣装を身にまとったきらびやかな子供たち。
距離か近いこともあって、私も曲の合間に話しかけたり質問を投げかけたり。
楽しみながら演奏をさせていただきました。
「琵琶は初めて聞きました!」「楽しかったです!」
という嬉しいお言葉を後から頂戴し、
琵琶をお楽しみ頂けましたこと、非常に嬉しく思いました。
ありがとうございました!
そして、17日(日)は「懐韻(なつね)」さまにて演奏させていただきました。
こちらは名古屋の築300年の蔵の料亭です。
雰囲気のあるたたずまい。
ひっそりとした奥ゆかしさを感じさせる趣き。
ちょうど懐韻さまでは「アート展覧会」をしている最中とのことでして、
店内は素敵な作品があちらこちらに飾られておりました。
蔵での演奏は初めてです。
事前に一度リハーサルをさせていただきました時、あまりの響きの良さに感動!!
土壁だからでしょうか?
それとも蔵ならではの狭い空間だからでしょうか?
とにかく今まで感じたことの無いしっとりとした琵琶の音色。
余韻がどこまでも続いていくような、そんな心地良さでした。
蔵の空間は決して広くはありません。
ですので限られた数のお客さましか入れません。
少人数であるからこそのあたたかい雰囲気。
お客さまと言葉を交わしながらのリラックスした和やかな演奏会。
贅沢ですよね。
今回は尺八奏者の岩田昭彦先生と共演させていただきました。
まずは、琵琶にて二曲。
次に尺八の演奏。
最後は尺八と琵琶にて「祇園精舎」の合奏。
岩田先生の素朴で飾り気のない真っすぐに伸びる尺八の音色が非常に美しく、なおかつ心地よく。
目を閉じて聴いていると、ふわーっと別の世界に飛んでいくような感覚を覚えました。
琵琶もそうですが、尺八も日本古来から存在している伝統ある和楽器です。
西洋音楽ばかりでなく、日本の和楽器の音色にもっと耳を傾ける機会を数多く
持っていただきたい(特に子供たち!)と強く思いました。
そして、11月20日(水)は岐阜県各務原市のライフデザインセンター東さまにて、
琵琶の演奏と講演。
受講生の方々は40名ほどです。
2時間の講義と言うことで、琵琶を少しでも身近な存在に感じて頂きたい!と、構成を工夫させていただきました。
『琵琶の歴史や琵琶の種類の解説』。
音源にて『楽琵琶、盲僧琵琶、平家琵琶、筑前琵琶の聞き比べ』。
皆さんで『祇園精舎を朗読』。
そして『平家物語の内容について説明』。
もちろん『琵琶の演奏』も含めます。
結論。
2時間では足りませんでした(笑)
琵琶の魅力をお伝えするのには、2時間では到底お伝えしきれません。
琵琶のことにご興味がある方、是非お気軽にお問い合わせくださいませ。
ゆっくりたっぷり、お話させていただきます。
ということで、今年の演奏会が無事に終了!となりました。
来年のご依頼も、現時点で数多く頂戴致しております。
ありがとうございます。
琵琶を通して皆さまにお会い出来ますこと、私もとても楽しみです。
絶滅寸前の和楽器だからこそ、
この琵琶の存在を一人でも多くの方に知っていただきたい。
そして音色と語りをお楽しみいただきたい。
これが私の願いです。
気持ちを新たにこれからも日々精進して参ります。
今後ともどうぞよろしくお願い致します。